カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

月別アーカイブ

閲覧する月を選んでください。

ブログ内検索

登録住所変更メールフォーム

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) |
  2. スポンサー広告

思い出リレー vol.10

「ボクが中央高校に入ったワケ (上)」
2004年度卒業 単位制 男性 15歳(入学時)

 
 私は13歳の時に病気を患い、中学生活の大半を病院で過ごしました。一命は取り留めたものの、学校に戻れたのは卒業前の中学3年生の3学期。しかしながら、周りとの時間や心の隔たりは大きく、ここに自分の居場所はもうないんだと思うようになっていました。
 
 学校側からは留年を勧められましたが、進学を決意。ちっぽけなプライド。でもそれ以上に、もう足を止める事が怖くて仕方がありませんでした。
 
 中央高校を選んだのは、体調に合わせた時間が組みやすいから。でも本当は、ただこの場所から逃げ出したい。どこか遠くへ行きたい。そんな気持ちでした。
 
 ただいま。
 
 帰ってきたその場所にボクの居場所はなかった。
 
 ボクはここだよ。ボクを見てくれ。
 君の心にボクはもういないのかい?誰の心にもボクはもういないのかい?
 止まってしまった時計はもう、同じ時間を指すことはないのかい?
 
 そうか、あの時ボクは死んだのか。
 
 だったらボクは遠くへ行こう。君のいないところへ。誰もいないところへ。
 
 きっと何かが変わるだろうと思っていた中学生活も、特に変わった事はなく。ただ平凡な毎日を過ごしていた。小学校の頃、少年野球団に所属していたボクは、中学校でも野球部に入った。所謂弱小野球部で、頑張れば一年生のボクでもレギュラーが取れそうである。
 
 13歳。中学生になって初めての夏。ここのところ体調が良くない。微熱も続いている。なんだか動く事も辛くなって部活の練習についていけなくなった。しかし、休むわけにはいかない。せっかく手が届きそうなレギュラーの座が危ういじゃないか。同期の連中はボクよりうまいやつばかりだ。なにより、やれサボりだ、ずるだと下手糞な先輩たちに馬鹿にされるのである。練習のあと、毎日どうやって家に帰ったかは覚えていない。母の話によると、帰るなり玄関で死んだように眠っていたそうだ。
 
 季節が秋になった。山が近いので季節の変わり目はすぐわかる。相変わらず微熱が続いている。体のダルさも前にも増して酷い。これまで何度か病院に通ったが、今日は精密検査をするらしい。診察室に呼ばれて、先生が何だか難しそうな顔をして言った。「検査結果に異常があります。紹介状を書きますので、大きな病院に行ってください。」
 
 病院の帰り道、母は明るく振舞っていたが、ボクにはもう何となく分かっていた。思い当たる節はいくつかある。ただ、まさか自分が、という思いもある。
 
 山の木々は徐々に枯れ、季節は冬へと向かっていた。
 
(思い出リレー vol.11につづく)
  1. 2011/09/11(日) |
  2. 思い出リレー

ブロとも申請フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

facebookページ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。