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趣味遊々:食跡をたどって(5)

趣味遊々~同窓会コラム~ vol.40
食跡をたどって 第五回「出世魚」


 時が経つのは早いもので、もう3年あまり前のことです。当時私は、転勤で富山へ移り住んでいました。
 富山は市内のあちこちで伏流水が湧くほど、水に恵まれた地域です。故に、お米とお酒の名産地として知られています。
 また、富山は魚が美味しいことでも定評があります。北陸地方で獲れる魚は身がしまっていて美味しいのですが、殊にプランクトンが豊富な富山湾で揚がった魚は、味が良いとされています。
 富山で有名な魚といえば、寒ブリ、ホタルイカ、白えびなどが挙げられますが、私はかつて食べたことのない不思議な魚に出会いました。


 富山に越してきて数ヶ月過ぎた、とある冬の日。私はスーパーで買物をしていました。
 鮮魚売場に差し掛かったところで、ひときわ目を引くものがありました。パックに「げんげ」と書かれたそれは、約20センチくらいの細長い魚ですが、特筆すべきことに全体がゼラチン様の物質で覆われているのです。
 しかも1パックに5匹くらい入って150円という安さ。お世辞にも美味しそうには見えないものの、好奇心が勝って購入しました。


 店員さんのアドバイスに従って、味噌汁にしました。
 まずはワタを取ってから丸ごとぶつ切りにし、ザルにとって熱湯をかけます。昆布ダシを沸騰させ、魚を投入、角切りにした豆腐も入れました。味噌は魚と抜群に相性の良い富山の「日本海味噌」を使用。仕上げに、これも富山特産の白ネギを刻んで入れ、火を止めて完成。


 さて実食。口に入れるとゼラチンの部分がトロッと溶け、意外に脂の乗ったの白身が口の中で自己主張します。豆腐、味噌ともマッチして、絶妙の味わいです。
 雪深い富山の厳しい冬のなかで、身も心も温まる一杯でした。


 この「げんげ」元々は「下の下」という意味だったそうで、県内でも全く顧みられない「下魚」でした。また、鮮度が落ちやすいことから県外にはなかなか出回らず、ほとんど知られていませんでした。
 それが、あるとき干物にしたところ、濃厚な味わいが東京で人気となり、一気に評価が上がったそうです。近年では「幻魚」と表されて珍重されるようにまでなりました。
 本来の意味とは違いますが、これもまた「出世魚」と言えるのではないでしょうか。


 この珍妙かつ美味なる魚、生は冬季限定ですが、干物は土産物屋で年中売られています。干物にするとゼラチン質の部分は干からびてなくなってしまいますが、身の味が凝縮して生とは違う美味しさがあります。
 富山にお越しの際には是非味わってみてください。



N.T





趣味遊々過去ログ
食跡をたどって 第四回タコ焼き
食跡をたどって 第三回広島にて
食跡をたどって 第二回保存食を使った簡単レシピ
食跡をたどって 第一回横浜にて
  1. 2013/08/18(日) |
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